コロナ後の回復：日本の高校生の留学者数の増加

2023年度、約35,000人の日本の高校生が海外で学びました。

これは、COVID-19パンデミックによる影響で大きく減少していた数からの回復を意味しており、文部科学省（MEXT）の調査結果に基づいています。

この回復は、グローバルな教育交流の重要性が再認識され、若者たちの国際的な視野を広げる機会が増えていることを示しています。

COVID-19後の留学者数の回復

MEXTの調査によると、2023年度に海外で学んだ高校生は35,000人であり、これはCOVID-19の影響を受けて前回の調査時よりも大きく回復した数値です。

この調査には、3ヶ月未満の短期プログラム（語学学習や文化交流を目的とするもの）に参加した学生と、3ヶ月以上の長期プログラムで外国の高校に通った学生の両方が含まれています。

過去最高の留学者数は2017年度で、この時は約47,000人の高校生が海外に出ました。

パンデミック前の状況に戻りつつあることを示す重要なデータです。

短期留学プログラムの参加者数

2023年度の短期留学プログラムに参加した高校生は31,711人で、これはパンデミック前の調査に比べて29,688人増加したことを意味します。

参加した国や地域は47カ国に及び、最も人気のある国はオーストラリア（7,774人）、アメリカ（4,626人）、台湾（3,214人）、イギリス（2,826人）、カナダ（2,604人）でした。

短期プログラムに参加することは、学生にとって異文化体験や語学力の向上を促進する貴重な機会です。

特にオーストラリアやアメリカなど、英語圏の国々は依然として人気の目的地となっています。

長期留学プログラムの参加者数

3ヶ月以上の長期プログラムに参加した高校生の数は3,174人で、前回の調査に比べて1,273人増加しました。

これらの学生は44カ国・地域に渡って学びました。

最も人気のある目的地はカナダ（998人）で、次いでアメリカ（653人）、ニュージーランド（551人）、オーストラリア（349人）、イギリス（85人）となっています。

長期留学プログラムに参加する学生は、異文化理解を深めるだけでなく、専門的な学びや生活能力を身につけることができるため、将来的な進路に大きな影響を与えることが多いです。

高校卒業後の海外進学者数

2023年度に高校を卒業し、海外の高等教育機関に進学した学生の数は1,635人で、前回の調査より211人増加しました。

進学先は32カ国・地域にわたり、最も人気のある目的地はアメリカ（520人）、次いで韓国（194人）、台湾（167人）、オーストラリア（159人）、マレーシア（139人）でした。

このデータは、日本の高校生が海外で学び続ける意欲が高まっていることを示しており、特にアメリカや韓国、台湾などのアジア圏の教育機関に進学する学生が多いことがわかります。

進学先には、大学が1,372人、語学学校やその他の教育機関に通う学生が154人含まれています。

留学の影響と今後の展望

日本の高校生にとって、海外で学ぶことは、単なる学問的な成長だけでなく、国際的な視野を広げ、将来のキャリアに大きな影響を与える機会です。

特に、COVID-19の影響で一時的に減少していた留学者数が回復したことは、国際交流や教育の重要性が再認識されている証拠でもあります。

今後、さらに多くの学生が海外で学ぶ機会を得ることができるよう、政府や教育機関はより多くのサポート体制を整える必要があります。

特に、留学費用の負担を軽減するための奨学金制度や、留学先でのサポートを強化する施策が重要です。

留学先とその人気

以下は、2023年度の日本の高校生の留学先別データを示す表です。

結論

日本の高校生の留学者数は、COVID-19の影響から回復し、今後ますます増加することが予想されます。

留学は、学生にとって貴重な国際的な経験を提供し、将来の進路に大きな影響を与える重要なステップです。

政府や教育機関は、留学を促進し、学生にとってより多くの支援を提供することが必要です。